Go-Tech事業の概要

目次

1. 目的

Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)の主な目的は以下の通りです

  • 中小企業のものづくり基盤技術及びサービスの高度化を支援する
  • イノベーションを促進し、日本の製造業・サービス業の国際競争力を強化する
  • 中小企業の技術力向上と事業化を総合的に支援する

この事業は、中小企業が大学や公設試験研究機関等と連携して行う、事業化につながる可能性の高い研究開発、試作品開発、および販路開拓への取り組みを支援することで、上記の目的を達成しようとしています。

特に、特定ものづくり基盤技術(情報処理、精密加工、立体造形等の12技術分野)およびIoT、AI等の先端技術を活用した高度なサービスに関する研究開発に焦点を当てています。これにより、中小企業の技術力を向上させ、新たな製品やサービスの創出を促進し、日本の産業競争力の強化につなげることを目指しています。

2. 支援内容

Go-Tech事業では、以下のような支援を提供しています





  1. 補助金支給
    • 期間:最大3年間
    • 補助金額と補助率:下記の表の通り
補助上限額 補助率
通常枠 単年度4,500万円以下
3年間合計9,750万円以下
中小企業者等:2/3以内
大学・公設試等:定額(一部上限あり)
出資獲得枠 単年度1億円以下
3年間合計3億円以下
中小企業者等:2/3以内
大学・公設試等:定額(一部上限あり)

※出資獲得枠の補助上限額は、ファンド等の出資予定額の2倍を上限とする

  1. 対象経費
    • 物品費(設備備品費、消耗品費)
    • 人件費・謝金
    • 旅費
    • その他(外注費、印刷製本費、会議費等)
    • 委託費
    • 間接経費
  2. その他の支援
    • 専門家によるアドバイス
    • 展示会出展支援
    • 成果発表会での発表機会

以下は、Go-Tech事業の支援内容を図示したものです:

Go-Tech事業支援内容

Go-Tech事業支援内容

graph TD A[Go-Tech事業支援] –> B[補助金支給] A –> C[その他の支援] B –> D[通常枠] B –> E[出資獲得枠] C –> F[専門家アドバイス] C –> G[展示会出展支援] C –> H[成果発表会]

補助金枠の詳細

補助上限額 補助率
通常枠 単年度4,500万円以下
3年間合計9,750万円以下
中小企業者等:2/3以内
大学・公設試等:定額(一部上限あり)
出資獲得枠 単年度1億円以下
3年間合計3億円以下
中小企業者等:2/3以内
大学・公設試等:定額(一部上限あり)

3. 申請要件

Go-Tech事業の主な申請要件は以下の通りです

  1. 共同体の構成
    • 中小企業者等を中心とした2者以上の共同体で申請する必要があります。
    • 共同体は、事業管理機関と研究等実施機関で構成されます。
  2. 参加機関の要件
    • 主たる研究等実施機関は中小企業者等であること。
    • 通常枠では、従たる研究等実施機関又はアドバイザーに大学・公設試等の参画が必須です。
  3. 地域要件
    • 共同体の構成員(アドバイザーを除く)は、日本国内において事業を営み、本社を置き、かつ研究開発等を行うことが必要です。
  4. 研究開発計画の要件
    • 「中小企業の特定ものづくり基盤技術及びサービスの高度化等に関する指針」に沿った内容であること。
    • 事業化までの道筋が明確に描けていること。
    • 研究開発終了後1年以内にサンプル出荷等の評価を受けることが可能な計画であること。
  5. 成長目標
    • 事業終了後5年以内を目処に、主たる研究等実施機関の付加価値額15%以上向上、給与支給総額7.5%以上向上を達成する目標を設定すること。

これらの要件を満たす申請が、Go-Tech事業の対象となります。

4. 対象分野

Go-Tech事業が対象とする主な技術分野は以下の通りです:

  1. 特定ものづくり基盤技術(12分野)
    • デザイン開発
    • 情報処理
    • 精密加工
    • 製造環境
    • 接合・実装
    • 立体造形
    • 表面処理
    • 機械制御
    • 複合・新機能材料
    • 材料製造プロセス
    • バイオ
    • 測定計測
  2. IoT、AI等の先端技術を活用した高度なサービス

これらの技術分野に関連する研究開発プロジェクトが、Go-Tech事業の支援対象となります。各技術分野は、「中小企業の特定ものづくり基盤技術及びサービスの高度化等に関する指針」に詳細が記載されています。

申請者は、自らの研究開発計画がこれらの技術分野のいずれかに該当することを示す必要があります。また、複数の技術分野にまたがる研究開発計画も対象となる可能性があります。

5. 申請方法

Go-Tech事業への申請は以下の手順で行います

  1. 電子申請システムの利用登録
    • 府省共通研究開発管理システム(e-Rad)への登録が必要です。
    • 登録には2週間程度かかる場合があるため、余裕を持って手続きを行ってください。
  2. 申請書類の作成
    • 公募要領に従って必要な申請書類を作成します。
    • 研究開発計画書、収支計画書、企業概要等の提出が必要です。
  3. e-Radでの電子申請
    • 作成した申請書類をe-Radシステムにアップロードします。
    • 申請は事業管理機関が行う必要があります。
  4. 公募期間
    • 例年、公募開始から締め切りまでは約3ヶ月間です。
    • 具体的な期間は各年度の公募要領で確認してください。
  5. 申請先
    • 主たる研究開発等の実施場所を所管する経済産業局等が窓口となります。
  6. 注意事項
    • 申請書類に不備がある場合、審査対象外となる可能性があります。
    • 公募締切直前は混雑が予想されるため、余裕を持って申請してください。

6. その他特徴

Go-Tech事業には以下のような特徴があります

  1. 新たなネットワークの構築
    • 大学や公設試験研究機関との連携により、新たな技術的ネットワークを構築できます。
  2. 人材育成
    • 研究開発プロジェクトを通じて、社内の技術者や研究者の能力向上が期待できます。
  3. 事業化支援
    • 研究開発だけでなく、その後の事業化まで見据えた支援を受けられます。
  4. フォローアップ
    • 事業終了後も、展示会出展支援や成果発表会での発表機会など、継続的な支援があります。
  5. 柔軟な研究体制
    • 年度をまたいだ複数年の研究開発計画が可能です。

これらの特徴により、Go-Tech事業は単なる研究開発支援にとどまらず、中小企業の総合的な成長を支援するプログラムとなっています。

はい、承知しました。Go-Tech事業の具体的な採択事例を紹介します。

7. 採択事例

Go-Tech事業では、様々な革新的な研究開発プロジェクトが採択されています。以下に、令和6年度の採択案件から特徴的な事例をいくつか紹介します:

  1. マルチコアファイバをCo-Package Opticsに適用可能とするファイバアレイユニットの開発
    • 主たる技術:接合・実装
    • 概要:次元変換機能付きファイバアレイユニットを開発し、高速・低遅延・高密度実装可能な生成AI搭載サーバ・スイッチボードの実現を目指す。
    • 期待される効果:データセンターの通信速度と効率の大幅な向上
  2. 歩行等の運動機能を向上させるHAL腰タイプの開発及びこれを活用したサービスメニュー開発
    • 主たる技術:機械制御
    • 概要:装着型サイボーグHAL腰タイプを開発し、運動機能向上に寄与する制御システムとフィードバックモニターを実現する。
    • 期待される効果:高齢者や障害者の生活の質向上、リハビリテーション分野での革新
  3. 高性能半導体製造に不可欠な超真円度複合加工の量産技術開発
    • 主たる技術:精密加工
    • 概要:半導体露光装置の投影レンズに用いられるレンズホルダー部品の超高精度加工技術を開発。
    • 期待される効果:先端半導体製造技術の向上、日本の半導体産業の競争力強化
  4. 次世代パワー半導体産業に貢献する革新的高融点合金及び加工方法の開発
    • 主たる技術:複合・新機能材料
    • 概要:2000℃以上の高温環境を実現する高融点合金の開発と加工方法の確立。
    • 期待される効果:パワー半導体の性能向上、エネルギー効率の改善
  5. 非常用水素供給発電システムの熱エネルギーマネジメントによる省エネルギー化
    • 主たる技術:機械制御
    • 概要:水素を活用し、ヒートポンプを中心とした熱エネルギーマネジメントにより省エネルギー化を実現する可搬型水素供給発電システムの開発。
    • 期待される効果:災害時の安定的な電力供給、水素エネルギー利用の促進

これらの事例は、Go-Tech事業が幅広い分野で革新的な技術開発を支援し、日本の産業競争力強化に貢献していることを示しています。各プロジェクトは、技術的な革新性だけでなく、社会課題の解決や新たな市場創出の可能性も秘めています。

Go-Tech事業は、このような先進的な研究開発プロジェクトを通じて、中小企業のイノベーション創出と成長を強力に後押ししています。

問い合わせ

Go-Tech事業に関するお問い合わせは、補助金申請支援を行っている弊社にて承っております。

弊社は、Go-Tech事業の申請に関する豊富な経験と専門知識を持つ専門家が在籍しており、皆様の補助金申請を全面的にサポートいたします。

Go-Tech事業の訴求点と弊社サポートの利点

  1. 充実した資金支援:最大3年間、年間最大4,500万円(出資獲得枠では1億円)の補助金を受けられます。
  2. 産学連携の促進:大学や公設試験研究機関との連携をサポートし、最先端の技術や知見の活用をお手伝いします。
  3. 事業化まで見据えた支援:研究開発から試作品開発、販路開拓まで一貫した計画立案を支援します。
  4. 申請書類作成の専門的サポート:弊社の専門家が、採択率を高めるための効果的な申請書類作成をサポートします。
  5. 手続きの煩雑さを解消:e-Radでの電子申請や各種書類の準備など、複雑な手続きを弊社がサポートします。
  6. 採択後のフォローアップ:補助金の管理や報告書作成など、採択後の事務作業もサポートいたします。

中小企業の皆様、Go-Tech事業は自社の技術力を高め、新たな事業展開を目指す絶好の機会です。しかし、申請手続きの複雑さや時間的制約が障壁となっているかもしれません。そこで弊社のサポートをご活用ください。

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